建ぺい率について新人がまとめてみた
こんにちは!企画室の髙野です。
皆さんは「建ぺい率」という言葉、知っていますか? 「建ぺい率」とは家を建てる時に必要な要素です。 では「建ぺい率」とは何か。なぜ必要なのでしょうか。 今回は家を建てる時に必要な要素「建ぺい率」についてご紹介していきます。
家の大きさは自由に決められない
□建ぺい率とは?
いざ家を建てよう!と色々ネットで調べていると「建ぺい率」という言葉を目にしたことはありませんか?そもそも家を建てる時、好きな広さで設計することはできません。敷地面積に対する家の広さには上限があるのです。
この家の広さの上限に関わるのが「建ぺい率」なのです!
□なぜ建ぺい率は必要なの?
家の建てられる広さには上限があるといわれてもせっかく買った土地なら最大限に使って家を建てたいと考える方もいるでしょう。しかし建ぺい率にはちゃんと理由があるのです。
主な理由は以下の三つ
・隣の建物との距離を保つ(プライバシーの確保)
・火災の延焼を防ぐ
・風通しを良くする
皆さんも想像してみてください。敷地いっぱいに家が建っていたとします。窓を開けたらすぐ隣の家が見える。窓の位置によっては隣の人と顔を合わせてしまう…なんてことも。また万が一火災が起きてしまった場合、建物同士が密集していると、すぐに延焼してしまい大惨事になりかねません。加えて建物の密集により風の通り道が確保されにくく、風通しが悪いなんてことにもつながります。窓を開けているのに風が全然入ってこないなんてのも避けたいですよね。
このように私たちにとってより良い住環境を確保するために、建ぺい率は必要なのです。
建ぺい率はどのように求めるの?
□建ぺい率の求め方
では実際に家の大きさを考えてみようとなった時、どのように考えればよいでしょうか。 詳細はハウスメーカーや工務店の営業さんや設計士さんが考えてくれますが、自分でもある程度把握しておくと家づくりがスムーズになるはずです!
建ぺい率は…
(建築面積÷敷地面積)×100 で求めます。
簡単に言うと、敷地面積に対する建築面積の割合です。
・・・建築面積とは何でしょうか。
またわからない言葉が出てきました。
次でご説明します。
□建築面積とは?
建築面積とは建物を真上から見たとき壁や柱で囲まれた面積(水平投影面積と言います)のことです。 一般的な住宅では1階部分の面積のことを表します。 仮に2階の方が1階よりも広い場合は、2階を地面に投影した面積が「建築面積」にあたります。 しかし建築面積は建物自体だけでなく、他にも含まれるものがあるのです。
□建築面積に含まれるもの
建築面積に含まれる定義として「屋根及び柱もしくは壁をゆうするもの」というがあります。
具体的に何があるかと言うと…
・ガレージやカーポート
・柱や屋根がついたバルコニーや庇
(例外として、1メートル以上出ているバルコニーや庇。出ている長さから1メートル引いた部分の面積が該当します。)
これらは建築面積に含まれます。よってこれらのことも考えて設計する必要があります。
建ぺい率って実際どうなの?
□建ぺい率の上限
いざ、建ぺい率を出すとなっても上限はどのぐらいなのでしょうか。 実は建ぺい率は地域によって異なるのです。 またまたややこしい話になってきました。 用途地域とは都市計画法の地域地区の一つで、用途の混在を防ぐために決められています。
たしかにどの場所でも住宅地や商業系、工業系の建物が混在していたら嫌ですよね。だからと言って混在していないわけではありませんが、より良い環境を守るために用途地域の区分によって建てられる建物の大きさ、施設などが決められているのです。
住宅の建ぺい率は低くて30%、高くて80%ですが一般的には60%が多くなっています。
□建ぺい率60%ってどうなの?
建ぺい率60%と聞くと、半分は超えているから十分かなと感じる方も多いと思います。 しかし先ほど述べたようにガレージやカーポートなどを作る場合は、これらも建築面積に含まれるので建ぺい率ギリギリになることも考えられるので注意が必要です! 特に群馬県は車の所有率も高く、しかも一家に何台も置く場合があるので、ガレージやカーポートを作る際は気を付けましょう。
逆に言えば、敷地内に屋根のない駐車スペースを何台か設けるだけで、建ぺい率の上限に引っかかりにくくなるとも言えます。
まとめ
建ぺい率は快適な住環境を守るため、火災の被害を大きくしないために定められているものだと思っていただけると理解がしやすくなります。
土地いっぱいに建物を建てると、隣の建物との適切な距離を保てずプライバシーの確保が難しくなるかもしれません。 窓を開けても風が入ってこない、風通しの悪い環境につながってしまいます。 万が一火災が起きたとき、大惨事にもなりかねません。
そのなことがないように定められているのが建ぺい率です。
これから家を建てようと考えている方は、快適な環境で過ごしていきたいですよね。ただ単に、「建ぺい率を守る」という事も重要ですが、快適な環境を求めた設計をすると、自然と基準内に収まるのかもしれませんね。
以上、「建ぺい率について新人がまとめてみた」でした。