用途地域について新人がまとめてみた①

皆さんこんにちは！企画室の髙野です。

皆さん街中を車で走っていて、この辺似たような家が多いなと思ったことありませんか？
あるいは、この地域には大きいお店がたくさんあるのに、なぜこっちの地域には大きいお店がないんだろって思ったことありませんか？

きっと一度は思ったことがあるかなと思います。

答えは簡単に言ってしまうと地域によって建てられる建物やその大きさが定められているからです。

それを「用途地域」と言います。

そこで今回は用途地域についてお話ししたいと思います。

どこにどんな家を建ててもいいの？

これまで建ぺい率や容積率、道路と家の関係等の記事で、好きな大きさの家は建てられないというお話をしてきました。

特に建ぺい率や容積率のお話では用途地域によってどれくらい制限されるのかというお話をサラッとさせていただきました。

ということで今回はその用途地域について詳しくお話ししたいと思います。

□区域のお話

用途地域についてお話しする前に日本の国土はどのように分類されているのか理解しましょう！

国土を分類したものが上の図です。このように分けられていたのですね。地面に境界線が書かれているわけではないので普段の生活で意識することはありませんが、このようにして日本の国土は管理されているのです。

今回は点線で囲まれた部分について詳しくお話ししたいと思います。
その前に簡単に上の図を説明させていただきます。

□都市計画区域と都市計画法

日本の国土の約4分の1の土地は「都市計画区域」というものに指定されており、都市計画法が適用されています。

都市計画法とは道路などの都市施設の計画や建物に対する各種の規制などを都市計画として定めているものです。

そもそも都市計画区域が何のためにあるのでしょうか。

都市計画区域が定められておらず、都市計画法も定められていない場合、好き勝手に建物を建てられることになります。
そうすると、道路やインフラなどの整備がされない状態になってしまいます。
そこで都市計画区域は定められ、都市計画法に基づいて環境が整備されているのです。

では一体群馬県ではどのあたりが都市計画区域として定められているのでしょうか。

すこし見づらいですが、赤線で囲まれた部分が都市計画区域です。

山間部というより平地が定められている印象です。
また国道や大通り沿いに多く指定されていることがわかります。

一方で都市計画区域ではない土地は「都市計画区域外」または「準都市計画区域」に分けられます。

ちなみに準都市計画区域とはこれから市街化が進行するだろうなぁと見込まれる土地の利用を規制するために設けている区域です。

都市計画地域の中でもさらに細かく区域が指定されています。見ていきましょう。

□都市計画区域の分類

都市計画地域においては「市街化区域」、「市街化調整区域」、「未線引き地域」に分類されます。

これらの違いは以下の通りです。

市街化区域・・・市街化を促進する地域
市街化調整区域・・・市街化を抑制する地域
未線引き地域・・・市街化区域にも市街化調整区域にも区分されていない地域

市街化区域では原則家を建てることができます。
冒頭でお話しした用途地域はこの市街化区域内で適用されています。

先ほどの地図では見づらいですが、電車の沿線が多く市街化区域に指定されています。

市街化調整区域では農家の住宅や開発許可を得たもの、既存宅地以外は認めていません。
宅地造形などの開発や一般住宅の建設はできません。

未線引き地域は「非線引き地域」や「白地地域」とも呼ばれます。
都市計画区域のうち未線引き地域にあたる土地は約48％を占めています。つまり国土の約8分の1は未線引き地域なのです。
意外と未線引き地域って多いんですね。
未線引き地域にも原則家を建てることは可能です。ただし注意すべき点もあるのでしっかりと確認しましょう。

まとめ

今回の「用途地域」はここまでです。

国土がどのように分類され、指定されているのかご理解いただけたでしょうか。

群馬県では平地が多く都市計画区域に指定され、その中でも電車の沿線が多く市街化区域であることがわかりましたね！

次回はさらに深く掘り、用途地域を細かく見ていきたいと思います。

以上、「用途地域について新人がまとめてみた①」でした。