土間とは?メリットデメリットや活用方法をご紹介
昔ながらの家にあるイメージが強い土間。実は最近では、室内と外の中間的な特徴を生かして柔軟な使い方ができることから人気が高まっています。
今回は、土間の基本からメリット・デメリット、活用方法、さらには仕上げ方まで詳しくご紹介いたします。家の中に趣味の空間を作りたい方や、アウトドアが好きな方、家族とのコミュニケーションを大切にしたい方には必見の内容です。ぜひ最後までご覧ください。
土間とは
土間とは屋内にある土足で歩くことが出来るスペースのことです。
玄関の靴を脱がずに歩く部分を想像していただくと分かりやすいかと思います。ひとえに土間と言っても、取り入れる場所によって用途は異なります。
・土間玄関
靴を脱ぐスペース。シューズクロークなどで収納を設けることも。
・通り土間
玄関から勝手口まで続く土間。靴を脱ぐことなく買ってきた食材をキッチンまで運ぶことができます。
・土間リビング
リビングつくられる土間。椅子などを置き家族とのコミュニケーションの場として使われます。
昔の日本家屋では玄関を入ってすぐの場所に広い土間があり、そこで収穫した作物の保管や炊事などをしていました。ガスの普及や生活の変化などにより土間のある家は減少していきましたが、近年再び暮らしを豊かにするスペースとして取り入れる方が増えてきています。
土間のメリット
掃除がしやすい
土足で歩くことが想定されている部分なので、耐久性の高い素材が使われます。水や汚れなどが付着しても、ホウキで掃いたり拭き取ったりすることで綺麗な状態を保てます。そのため、汚れることを気にせずに様々な用途に幅広く使うことができます。
おしゃれな空間がつくれる
土間部分が一段下がることにより奥行感が出て、空間が広く感じられます。また床材と土間の素材の異素材が掛け合わさることでメリハリが生まれます。
土間のデメリット
冬に寒さを感じる
地面から近い位置にあり、熱伝導率の高い素材が使われることの多い土間。夏は涼しく心地良いですが、冬は足元からの寒さを感じることがあります。土間周辺の断熱性能を高めたり、薪ストーブなどの暖房器具を用いたりなど、冬でも快適に過ごすための工夫が必要です。
段差ができる
土間は土や砂、水などが室内に入ってこないよう、一段下がった作りになっています。段差ができることで小さなお子さまやお年寄りの方が転倒してしまう可能性があります。バリアフリーのお家を考えている場合はスロープを設置することによりスムーズに土間との行き来が可能になります。
土間の活用方法
お家でアウトドアを楽しむ
薪ストーブやチェアを置いてアウトドア感のあるリビングに。お気に入りのキャンプ用品をお家でも使えます。また、土間に掃き出し窓を設けることで気軽に外と行き来ができます。BBQの時など、すぐに食材を屋外に運び出すことができて便利です。
ペットと暮らす
水槽を置いてアクアリウムを楽しむのもおすすめ。水に強いタイル仕上げで水槽の掃除も安心です。
床がひんやりとしているのでワンちゃん、猫ちゃんの夏の居場所としても最適です。土足OKのため、お散歩後のワンちゃんもすぐに室内に入れます。
収納
土汚れが気になるキャンプ用品や、ベビーカーや子ども用自転車などの大きな物を置いておくスペースとしても優秀な土間。キッチン横に繋がる通り土間であれば、買った食材をすぐに冷蔵庫にしまうことが出来ます。
仕上げ方
土間は床材を貼らない代わりに、土足で歩いても問題のない素材で表面を覆います。仕上げ方ひとつでデザインや機能性が変わってくるので大事なポイントです。
タイル
デザインやカラーのバリエーションが豊富。玄関土間などによく使われている磁器質タイルは吸水性が低く硬いので、メンテナンスが簡単です。
モルタル
セメントに砂と水を混ぜて作ったもの。シンプルで無機質なデザインがおしゃれです。乾燥による収縮や、地震の揺れなどが原因でひび割れが出てきます。
洗い出し
モルタルに石などを混ぜて、水で洗い流し浮き出させたもの。でこぼこしているので雨の日でも滑りにくいです。和風のお家に使われることが多いですが、ビー玉やガラスを埋め込んで洋風にすることも出来ます。
天然石
高級感のある和風のお家に最適。石の自然な風合いが自然素材のお家と相性抜群です。
まとめ
昔ながらのイメージが強い土間ですが、現代の住宅においても趣味の空間や家族とのコミュニケーションの場として使うことができます。掃除のしやすさや多用途な活用方法など、土間の持つ魅力は多岐にわたります。また、仕上げ方によって雰囲気を変えることができ、オリジナリティーのある空間を作り上げることができます。
ぜひお家づくりの際には土間を取り入れてみてはいかがでしょうか?
床材について知りたい方にはこちらもおすすめです。